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今日は、暑いですね。

こちら浜松は、夏のようです。

(^_^;)

 

先日、ご相談者様から、

瞑想について、

ご質問をいただきましたので、

瞑想について、

少し、書いてみたいと思います。

 

 

 

===============

 なぜ、瞑想すると、

 本当の自分に気づけるのか?

===============

 

瞑想には、心身の健康など、

素晴らしい効果が、

たくさんあると思うのですが、

その中でも、

僕は、

「本当の自分に気づける。」

「だから、瞑想は素晴らしい。」

と思っています。

 

では、なぜ、瞑想すると、

本当の自分に気づけるのでしょうか?

 

===============

 瞑想とは、何もしないこと。

===============

 

まず、瞑想とは何かというと、

「何もしないこと」

です。

 

何だか、また、

訳のわからないことを、

書いてしまったかも知れないのですが、

 

「何もしないことが、

 瞑想するということ」です。

 

「するんだか、しないんだか、

ハッキリせぇ!」

 

と突っ込まれそうですね。

(^_^;)

 

では、瞑想をする、

すなわち、何もしないでいると、

どのような状態になるのでしょうか?

 

==============

 心と体が、静かに鎮まる。

==============

何もしないでいると、

どうなるかと言うと、

心と体が、静かに鎮まった

状態になります。

 

 

==========

 何もしなくても、

 動いている。

==========

 

そして、

何もしなくても、

動いている自分に気づくようになります。

 

「動いてるんだか、動いていないんだか、

ハッキリせぇ!」

と、また、突っ込まれそうですが…。

(´・_・`)

 

ちょっと、長くなってしまったので、

また、次回に、続きを書きますね。

 

今日も、最後までお付き合いくださり、ありがとうございます!

 

もし、疑問・質問等がございましたら、遠慮なくご連絡くださいませ。

 

【新しい彼氏と幸せになってくれよな】

 

 

「ユリちゃ…?!」

 

僕の心臓が、また、止まった。

 

「ユリちゃん、ロトール辞めたって。

 

コトちゃんが…。」

 

「そんなこと、どうでもいいわ。ビールも頼む?」と無愛想なままユリが尋ねる。

 

僕は何も言葉が出てこず、ただ首を横に振り「ビールはいらない」と応えた。

 

「座っていい?」と、ユリが言う。

 

僕は、止まった心臓がどうにかなりそうだと思いながら、ただ頷き「いいよ。」と伝えた。

 

僕は何をして良いか分からず、パスタにフォークを指しクルクルっと回転させた。

 

そして、フォークに絡まったパスタを口に入れた。

 

味が分からない…。

 

すると、ユリが静かに口を開いた。

 

「おいしい?」

 

僕は、頷いた。

 

「コトちゃんに頼まれたの。

 

『ノリくんが来るからパスタ作ってあげて』って。

 

ついでにお説教もされちゃった。

 

『新しい彼氏のために、ちゃんと反省しなきゃならない』って。」

 

僕は「新しい彼氏」「お説教」という言葉を聴いて、パスタを吐き出しそうになったが必死でこらえ、それをゴクリと飲み込んだ。

 

「はあ…?」

 

僕は、開いた口がふさがらなくなった。そして僕の口から、次から次へと言葉が出てきた。

 

まるで、ペットボトルに詰め込まれ、上下左右にシェイクされたコカコーラが、キャップを開けた瞬間に、一気に外へ飛び出すように。

 

「ユリちゃんごめん。

オレ正直じゃなかった。

オレ、ホント素直じゃなかった。

ホントごめん。

オレ、ユリちゃんを信じなかった。

ユリちゃんを信じたくなかったんじゃない。

信じられなかった。

というより、オレ自分が信じられなかった。

オレ本当にダメな男だから。

仕事もできない。

稼げない。

家も買えない。

車も買えない。

海外旅行にも連れて行けない。

だからオレは、ユリちゃんに愛されるはずがない。

オレはユリちゃんに馬鹿にされる。

ユリちゃんに軽蔑される。

そう思った。

オレ、恥ずかしい思いをしたくなかった。

オレのプライドが許さなかった。

自分がユリちゃんに愛されない現実に直面するのが怖かった。

それだけじゃない。

オレは、ユリちゃんを独占しようとしてた。

自分でもわからないけど、ユリちゃんが他の男と話すのが耐えられなかった。

オレは嫉妬してしまう自分をコントロールできなかった。

ユリちゃんの幸せを願えない自分がいることにも気付いた。

こんな汚いオレはダメだ。

経済力がないだけじゃない。

オレは心も汚い。

だからユリちゃんと結婚すべきじゃない。

そう確信した。

とにかく、オレは正直じゃなかった。

オレにとっての一番の幸せは、ユリちゃんとの楽しい会話。

そして、一緒に音楽を楽しむことだった。

そして、このウィンナーペペロンチーノと缶ビールが一本あれば、それ以上の贅沢は必要なかった。

それだけあれば、オレは幸せだった。

それが、オレの正直な気持ちだった。

それなのに、オレはその気持ちをユリちゃんに伝えなかった。

ほんと、オレ正直じゃなかった。」

 

僕は、堰(せき)を切ったように、一気に話し切った。

 

そして、一口、コップに入っていた水を飲み、「オレ、それだけはユリちゃんに伝えたいと思った。ユリちゃん、新しい彼氏と幸せになってくれよな。」

 

と言い残して帰ろうと思った。

 

が、僕がその言葉を出す前にユリが声を出した。

 

「ノリくん、新しい彼氏になってくれない?

 

ノリくん、私と一緒に幸せにならない?

 

ノリくんと私は一つ。

 

私は、ダメダメなノリくんとじゃなきゃ、うまく生きていけない。

 

私、別に贅沢なんかしたくない。車も要らない。マイホームも要らない。

旅行に行きたいとも思わない。ノリくんの純粋さと優しさ以上に、私にとって価値あるものはない。本気で、そう思ってる。」

 

と言って、笑う。

 

僕は耳を疑った。

 

信じられなかった。

 

でも、確かに、ユリは言った。

「一緒に幸せにならない。」?

「私とノリくんは一つ。」?

「ダメダメなノリくんとじゃなきゃうまく生きていけない。」?

 

「どこかで聞いたセリフだな…。」と心の片隅で思いながらも、僕の目からは、涙が込みあがってきて止まらない。鼻水も止まらない。止まっていた心臓が、蒸気機関車の溶鉱炉のように激しく鼓動し始めた。

 

その時、ユリの後ろを一人のウェイトレスが通りかかった。

 

左手のお盆に、氷入りのアイスコーヒー。

 

右手に、卒業証書?

 

ニコニコというより、ニタニタした表情で、僕を見て笑っている。

 

 

 

おしまい

 

 

 

 

お読みくださり、ありがとうございました。

 

【それだけのこと】

しばらくして、コトハが2杯目のアイスコーヒーを持ってきた。というより、僕がアイスコーヒーを飲みたいと思ったとおりにコトハが動いて、アイスコーヒーを持ってきた。

コトハは、相変わらず静かだが力強い言葉で話す。

「お兄ちゃん、自分を責めないでね。今回の経験はお兄ちゃんの中の罪悪感を知るためには、とってもいいことだったの。コトちゃん、最初にお兄ちゃんは永遠に生きるって教えてあげたよね。」

僕は、もう忘れていた。

確かに、「人は永遠に行き続ける」とコトハは言っていた。ヒマワリは冬に枯れるが、また春になると芽を出す。だからヒマワリは永遠に行き続けていると。だから「僕もコトハも10万歳だ」と。

コトハは言う。

「現在は過去だし、現在は未来。だから現在を変えれば、過去も未来も勝手に変わるの。

いずれにしても、お兄ちゃんはいつか不幸を選択するのを止めて、幸せを選択しなければならなかった。

そうしなければ、ユリさんと結婚したとしても別れることになっていた。もし、子供が生まれていたら、今よりもっと大変なことになっていた。だから、結婚の前に別れられたのは、ある意味幸いなことだったのよ。」

「あのな~。そう勝手に別れるって決め付けないでくれないかなぁ。オレもそこそこ傷付いてるんだからさあ。」と、僕は口をはさんだが、コトハの口は止まらない。

「お兄ちゃんは、今、罪悪感のケアレスウィスパーに耳を傾けるのを辞めて、幸せを選択すればいいの。そうすれば過去も未来も変わる。

お兄ちゃんがやることは、『今、幸せを選択する』こと。

『ケアレスウィスパーに耳を貸さない』と決心すること。

それだけなのよ。」

コトハは、僕が分かったような分からないような顔をしているのを見て補足した。

「もう少し丁寧に説明するね。

まず、素直な本当のお兄ちゃんの心の声を、お兄ちゃん自身がちゃんと聴くの。次に彼女や家族や友達に、正直な本当のお兄ちゃんを伝えるの。それが、幸せを選択するということ。

その素直な本当のお兄ちゃんを受け容れるかどうかは、その人たちの自由。

本当の気持ちを新しい彼女が受け容れるかどうかは、その新しい彼女が決めること。

でも、その新しい彼女の選択によって、お兄ちゃんの幸せが左右されるのではない。

本当のお兄ちゃんの気持ちを受け容れない彼女と付き合っても、どうせお兄ちゃんも彼女も幸せになれない。

とにかく、お兄ちゃんは周りの人に全否定されたとしても、本当のお兄ちゃんを自分にも周りの人にも伝えていく。

そうやって、『お兄ちゃんは、お兄ちゃんらしく生きる!』って覚悟を決めるの。

それが、お兄ちゃんが幸せを選択して生きるっていうこと。

それだけのことなの。」

セミも、コトハと同じく、力強く鳴いている。

ミーン、ミー、ミー、ミー…。

 

つづく

 

【ケアレスウィスパー】

コトハが、言う。

「とにかくお兄ちゃんは、『ユリさんと一つ』という普通で当たり前の状態にいた。でもお兄ちゃんは、不幸を選択してその状態から離れてしまった。きっかけは、お兄ちゃんが会社をクビになったこと。」

僕は、「クビじゃねえし。自己都合退職だし…。」と、言い訳するかのようにブツブツ反論したが、相変わらずコトハは、静かに力強く話し続ける。

「ところで、お兄ちゃん。会社をクビになることと結婚。何か関係があるの?」

僕は、「コトハのやつ、またクビって言ったな。」と少し腹を立てながら、

「そりゃ、そうだろ!稼げなきゃ旅行も行けない。マイホームも持てない。車も買えない。外食もできない。そんなんで、結婚できるわけないだろ!」と言った。

コトハは、返す。「その、お兄ちゃんの、『行けない。』『住めない。』『買えない。』『できない。』『ない。ない。ない。ない。』っていうのが、お兄ちゃんの罪悪感なのよ!それは、本当のお兄ちゃんじゃないの!」

「また、コトハが難しいことを言い出したな。」と、僕は少し気が重くなった。

「罪悪感を例えて言うなら、ケアレスウィスパーよ。 妖怪ウォッチのウィスパーじゃないからね。」 と、コトハは僕を笑わせようとして言った。

僕は冷めた声で応じた。

「妖怪ウォッチじゃないくらいは、分かるけど…。 ワムの『ケアレスウィスパー』だろ?」

「そう。罪悪感はまさに、ケアレスウィスパー。 危険な囁(ささやき)なの。 罪悪感は、 お兄ちゃんの耳元で、『コソコソコソコソ』って囁くようにして言うの。

『お兄ちゃん。 あなたは、悪いことをした。 だから、幸せになっちゃいけないよ。』って。」

「何だか、気持ち悪いなあ。」と、僕が口を挟む。

「ごめん。ごめん。 でも実際に、罪悪感はお兄ちゃんの耳元で囁いている。そして、お兄ちゃんに不幸を選択させている。幸せを選択しようとしている本当のお兄ちゃんの邪魔をする。つまり、罪悪感が巧妙にお兄ちゃんを操って、お兄ちゃんに不幸を選択させているの。

特に罪悪感は、お兄ちゃんにウソを信じこませる…。」

「オレにウソを? 信じ込ませる? どういうこと?

オレをだますってこと?」と、僕はコトハの話をさえぎるように尋ねた。

すると、「ピンポン!ピンポン!ピンポーン!大正解!お兄ちゃん、頭、柔らかくなったね〜。コトちゃん基礎講座の卒業証書を授与してあげるわ!さっきの卒業証書没収は、取り消し〜!」と、コトハは僕をからかった。

そして、そのまま続けた。

「お兄ちゃん。そうなの!お兄ちゃんは、だまされてるの。お兄ちゃんは本当は『ある』のに、『ない。ない。ない。ない。』ってだまされてるの。まるで、罪悪感がお兄ちゃんに遠隔操作のセンサーを組み込んで、お兄ちゃんを好きなように遠隔操作してる感じなの。」

僕は、「オレが罪悪感に遠隔操作されている?そんな馬鹿な。」と、心の中でつぶやいた。

コトハはさらに続ける。

「そのお兄ちゃんをだましているウソには、大きく分けて二つある。その一つ目が?」と言って、コトハは少し間を空け、僕の目を見た。

「分かるわけねえし…。」と、僕は心の中でつぶやく。

コトハは、「僕の心の声を確かに聞きました。」と言わんばかりの表情をして言った。

「『お兄ちゃんは価値がない。』というウソよ。」

「オレに価値がない?

そうだな。

確かにオレには価値がない。」

と、僕はコトハの言葉に同意した。

「だから~!

それが、『お兄ちゃんがケアレスウィスパーのウソを信じてる』って言うことなの!お兄ちゃん、しっかりしなちゃい!」

コトハは、幼稚園児がママゴトで先生役を演じるかのようにふざけるように言い、僕の頭を軽く叩いた。

とりあえずコトハは、僕を励ましたいみたいだった。

セミたちも、ボクを励ますかのように元気に鳴いてくれている。

ミーン、ミー、ミー、ミー、ミー…。

 

 

つづく

 

【殺される?】

 

僕とコトハの間にどれくらいの沈黙があっただろうか? 

ひさかたぶりの兄妹げんかは、「だから! お兄ちゃんとユリさんが一つじゃないなんて、おかしいのよ!」 というコトハの一言で、あっけなく幕を閉じた。

 

僕とコトハが沈黙している間、セミたちが兄妹げんかの熱を一生懸命冷ましてくれた。

コトハは熱が冷めたことを確認し、静かに語り始めた。 怒りの感情は、もうない。 幾分哀しみの感情は残っているようだった。

「とにかくお兄ちゃんとユリさんは、一つになっていないとおかしいの。でも、お兄ちゃんの罪悪感が、不幸を選択して別れてしまった。 そのことをお兄ちゃんに分かってもらいたいの。」

「もう、終わったことだし…。」 と、僕は応える。

弱々しい僕の言葉とは対照的に、 コトハの言葉は静かだが強さを兼ね備えていた。 瞬発力は無いが静かに延々と走り続けて行く、マラソンランナーのような強さだ。

「分かってる。もう、ユリさんのことは諦めるしかない。でも今のままだと、お兄ちゃんは同じことを繰り返してしまう。新しい彼女のために、気持ちを整理しておかなければならないの。」

僕は「オレもう、彼女つくる気ないし…。」と、相変わらず力なさげに応えたが、僕の声が聴こえないかのように、コトハはさらに続ける。向かい風に吹き付けられても、物ともせずに走り続けるランナーだ。

「罪悪感に従って不幸を選択してしまうというのは、ある意味仕方のないことなの。罪悪感に逆らって、愛と幸せを選択するのは、とても危険なことだから。」

とコトハが言った時、 僕の意識は「危険」という言葉に向かった。

「危険?」

「うん。愛と幸せを選択すると、殺される…。」

「殺される?」

「そう。コトちゃんは、マイケルが好きだった。コトちゃんは、マイケルを愛していた。マイケルは、本当の愛に生きた。そして、私たちに幸せと感動を与えた。

そして…。殺された。」

「殺されたわけじゃないだろ?」と、僕は反論した。

「もちろんマイケルは整形を望んだ。でも整形による精神面、健康面への影響について、マイケルは知らされていなかった。きっと『まったく安全だ』と聴かされていた。でも、まったく安全な整形手術なんてない…。」

小学生の頃から、コトハはマイケルジャクソンが好きだった。コトハは勝手にボクの部屋に入ってきて、マイケルのCDをよく聴いていた。特にコトハのお気に入りは「 Beat it !」。かなり早口で、テンポの速い曲だ。その高音でハイテンポな曲を、コトハはとても上手に歌い踊った。しかも英語で。本当に見事だった。

コトハが小学5年の時、クラスのみんなが一芸を披露し合う学芸会が開催された。そこで、コトハはマイケルの「 Beat it !」を披露した。ムーンウォークを混ぜて、コトハが「 Beat it !」を歌った時、生徒たちはもちろん先生や父兄も興奮し、コトハに大喝采を浴びせた。

コトハは、話を続けた。

「マイケルは、愛と幸せに生きた。そして、多くの人に感動を与えた。でも、みんながマイケルを好きになったわけじゃなかった。マイケルのお金を狙う人もいた。嫉妬する人もいた。嫌う人もいた。憎しみを抱く人も。

そして、殺したいと思う人も…。」

僕は、あまり腑に落ちないまま、「そうかなぁ。」と疑い半分で聴いていた。

しかし次のコトハの言葉が、僕を納得させた。

「お兄ちゃんの好きなジョンレノンもそうよね…。」

セミの声が小さくなった。

ミー…。

 

 

つづく

 

 

【ひさかたぶりの兄妹げんか】

コトハは、声のトーンを落とし真顔で言う。

怒っているようだ。

「だから、み~んな一つなの!お兄ちゃん、自分で言ったのよ!ヒマワリの種は一つ。宇宙も一つ。お兄ちゃんも一つ。コトちゃんとお兄ちゃんも一つ。

そして、そんなの当たり前っつうか普通のことじゃんって、お兄ちゃんが言ったのよ!

だから、み~んな一つっていうことが当たり前で普通なの!

こんなヒマワリの種より小さかった宇宙が一つじゃないわけがないの!一つじゃないなんて、おかしいの!別々とかバラバラだなんて、おかしいのよ!」

コトハの怒りの感情に触発された僕は、「売り言葉に買い言葉だ!」と言わんばかりに、感情をあらわにして反撃を開始した。

「だから何なんだよ!ワケ分かんねえな!そんなもんオレの知ったことかよっ!」

こんな兄妹げんかは何年ぶりだろうか?とにかく、ひさかたぶりの兄妹げんかが始まった。

コトハは、「お兄ちゃんになんて負けないわよ!」と言わんばかりに、強い声を出した。まるで強靭に鍛えあげられた筋肉のような、硬さと強さを持った声だ。

「本当に、お兄ちゃんは鈍(にぶ)いわねっ!

お兄ちゃんとユリさんが、バラバラだなんて、おかしいのよ!」

「………………。」

僕の心臓は、止まった。

ひさかたぶりの兄妹喧嘩は、ほんの5秒で、あっけなく終了してしまった。

僕の負けだ。

今日は7月7日。ちょうど1ヶ月前に僕はユリと別れた。

しかし次のコトハの言葉が、僕の心臓に血液を循環させる仕事を再開させた。

「でも、お兄ちゃんが悪いんじゃないのよ。

お兄ちゃんの罪悪感が、一つになることを受け容れられないの。

お兄ちゃんの罪悪感が、一つになることを拒もうとするの。

お兄ちゃんの罪悪感が、不幸を選択してしまったの…。」

コトハの声は、静かで穏やかになっていた。どことなく哀しみを抱えている。

しばらくお互いに黙った。

セミが、また鳴き始めた。

兄妹げんかの熱を、一生懸命冷ますかのように…。

徐々に、僕の熱さと暑さが柔らかくなっていく…。

ミーン、ミー、ミー、ミー…。

 

 

つづく

 

 

【そりゃー、嬉しいに決まってんだろっ!】

 

僕が小学生、コトハが幼稚園生の時、コトハが幼稚園でヒマワリの種をもらって来た。

「お兄ちゃん、タネまいて!」と幼稚園児のコトハに頼まれた僕は、庭の適当な場所にヒマワリの種を蒔いた。

あれから、もう10年。

何の手入れもしていないが、毎年、夏になるとヒマワリの花が咲き乱れる。

コトハは、静かに話を続けた。

「ヒマワリは、秋になると枯れて死んでしまう。

でも、また次の年の春に芽を出して、夏には花を咲かせる。つまり、ヒマワリは『生き続けている』の。

お兄ちゃんが、『冬になった時、ヒマワリは枯れて死んだ。』と言っても、その表現が間違っているとは言わないわ。

でも、ヒマワリはこうしてずーっと生き続ける。

来年も再来年も、またその次の年も。

そして、人もヒマワリと同じ。

つまり、人も、永遠に生き続けるの…。」

窓の外のヒマワリを見つめながら話していたコトハが、静かに振り向き、僕の目を見て続けた。

「信じられないと思う。でも、お兄ちゃんもコトちゃんも永遠に行き続ける。それが真実なの。」

コトハのまなざしは真剣だった。

だから、僕も冗談っぽく返事するのを止め、「まあ、確かに、コトちゃんの言うことも、わからない訳じゃないんだけど…。」と、静かに応えた。

すると、コトハは急に嬉しそうな表情を見せ、明るい声を出した。

「お兄ちゃん!分かったんだったら、これからはそういう前提で生きていくの!」と。

急に明るくなったコトハに驚きながら、僕は、「えっ、どういう前提?」と、コトハに訊き返した。

「だから~っ!『ずーっと、この世で行き続ける。』っていう前提で、お兄ちゃんは、今日から生きていくの!」

「はぁ?だから、何?」と言いたげな僕の気持ちを察し、コトハはそのまま話を続けた。

「お兄ちゃん、じゃあ、一つ考えて!

頭を柔らか~くして。想像するのよ~。」

と、今度は何やらニヤニヤしている。

 

「『これから、お兄ちゃんは、死なずにずーっと永遠に生き続けるのぉ~。』

そう思ったらお兄ちゃん、嬉しい?それとも、嬉しくない? さあ~、どっち?」

僕の心は、大きく動揺した。

心の中に、震度4くらいの揺れを感じた。

「ウ・レ・シ・ク・ナ・イ……。」

僕の心に沈黙が流れた。

さらに、暗くてイヤな感情が続いた。

「できれば、オレの人生いつか終わってもらいたい…。

永遠に生き続けるなんて疲れる…。

嫌だ…。しんどい…。」

そんな感情だった。

少なくとも、「えっ、永遠に生きられる? そりゃー、嬉しいに決まってんだろっ!」という感情は、これっぽっちも出てこなかった。

黙ってしまった僕の気持ちを察したかのように、コトハは少し低い声で、僕に尋ねた。

「あんまり、嬉しくない…よね?」

また真剣な、まなざしをしている。

僕は、「んっ?んん~…。」と、コトハの言葉を否定できずいた。

「それが、お兄ちゃんが不幸を選択して生きている証拠。

だから、これから、お兄ちゃんは『永遠に生き続ける』ことを前提にして生きるの。

そうしたら、同じ質問をされた時、お兄ちゃんはこう答えるように変わるの。

『そりゃー、嬉しいに決まってんだろっ!』って。」

 

僕は、心の中を全て見透かされているようなバツの悪さを感じ、言葉を出す気力を失っていた。

相変わらず、セミたちは、元気に鳴いている。

ミーン、ミー、ミー、ミー…。

 

 

 

つづく

 

 

本当の自分が分からないあなたに。

 

本当の自分が分からないことは、とても素晴らしいことです。

本当の自分が分からないということは、すでに、あなたが、本当の自分を見つけられるということだからです。

本当のあなたは、あなたの既成概念や常識を超越しています。

本当のあなたは、とんでもなく、素晴らしいあなたです。

本当のあなたは、無限の愛と、唯一無二の個性・才能を持っています。

これから、そんなあなたに出会えるということが、すなわち、本当の自分が分からないということです。

だから、本当の自分が分からないことは、とても、素晴らしいことです。

 

 

 

‪何よりも最優先にすべきことは自分です。‬
‪自分が何であるかを自覚することが、何よりも最優先にすべきことです。‬
‪自分が何であるかと言う自覚が無ければ、何も始まりません。‬
すべては、自分が何であるかと言う自覚から始まります。

苦しむと悟れます。
苦しまないと悟れません。
そのことを人間は知っています。
そして、悟るために、自ら、苦しみを引き寄せる強さを持っているのが、
あなたです。