続・幸せの方程式(15) 【 潜在意識⑤ 猛禽(もうきん) 】
続・幸せの方程式(15) 【 潜在意識⑤ 猛禽(もうきん) 】 「お酒を呑んで酔っ払っているのだろうか?」 その人物は、身長180cmくらい。体型からして男のようだが、足元は完全にフラついている。 よく見ると、その男が黒いのではなく、黒い物体が、その男の周りを取り囲んでいるようだ。 「猛禽(カラス)?」 約20羽の真っ黒な猛禽が、カーカーと声を張り上げながら彼を取り巻いている。 まる […]
続・幸せの方程式(15) 【 潜在意識⑤ 猛禽(もうきん) 】 「お酒を呑んで酔っ払っているのだろうか?」 その人物は、身長180cmくらい。体型からして男のようだが、足元は完全にフラついている。 よく見ると、その男が黒いのではなく、黒い物体が、その男の周りを取り囲んでいるようだ。 「猛禽(カラス)?」 約20羽の真っ黒な猛禽が、カーカーと声を張り上げながら彼を取り巻いている。 まる […]
続・幸せの方程式 (14) 【 潜在意識④ あちらの世界 】 僕が正気に戻るのを待ち、シャンカールは低く落ち着いた声で、話を再開した。もう、シャンカールの表情に、ニヤニヤはない。 「しかしねえ、彼女も孤独なのだよ。」 「えっ?」と言って、顔を持ち上げた僕はアンミツが行った先を目で追った。 もう、彼女が通り過ぎて、3分以上が経過している。それなのに、彼女はまだ公園の中をウ […]
続・幸せの方程式(13) 【 潜在意識 ③ こちらの世界】 アンミツが過ぎ去ると、僕の金縛りは解けた。 「何だったんだ?今のは?」 僕は、「フーッ」と大きく深呼吸した。 そして、薄っぺらな写真雑誌『マンデー』を急いで閉じ、汚いものを「しっしっ」と追い払うかのように、元あったベンチの右側へとをポーンと投げた。 ティー […]
続・幸せの方程式(12) 【 潜在意識② 笛吹きケトル 】 しかも、僕の目に入った、500メートル離れた一番遠い入り口から入って来たその人物は、1秒もたたないうちに、僕の半径3メートル圏内に入ってきている。 もちろん、その人物はロサンゼルスオリンピック3冠王のカール=ルイスでもなければ、北京オリンピックとロンドンオリンピックで、金メダルを合計6個とったウサイン=ボルトでもない。 せめ […]
続・ 幸せ の 方程式 (11) 【 潜在意識 ① アンミツ(餡蜜) 】 僕は公園の白いベンチに腰掛けている。 周りには、二階建ての戸建て住宅が端正に並んでいるが、ひと気はなく静かだ。 公園の中の、ブランコにも、ジャングルジムにも、砂場にも、子どもはいない。 もちろん、大人も。 ふと、右 […]