続・幸せの方程式 (1)【 プロローグ ① 初めての修学旅行 】
続・幸せの方程式(1) 【 プロローグ ① 初めての修学旅行 】 はじめに、質問です。 あなたは小学校の時、修学旅行でどこに行きましたか? もしかして、東京ディズニーランドでしょうか? ちなみに、僕の修学旅行はヒロシマでした。 平和記念公園の原爆ドーム。 原爆資料館に入り、 […]
続・幸せの方程式(1) 【 プロローグ ① 初めての修学旅行 】 はじめに、質問です。 あなたは小学校の時、修学旅行でどこに行きましたか? もしかして、東京ディズニーランドでしょうか? ちなみに、僕の修学旅行はヒロシマでした。 平和記念公園の原爆ドーム。 原爆資料館に入り、 […]
続・幸せの方程式(4) 【 有=無 ② サバンナ 】 海から離脱し、フワリフワリと宙に浮いた僕のカラダは、海の中にいた時の1万倍、いや、一億倍くらいの速さで動くようになった。 僕は、もう、すでに、海の上にはいない。 黄土色がかった白い砂ぼこりが目の前で巻き上がっている。 ダダッダダッという大きな地響きを鳴らしながら、数十頭のシマウマの群れが、走り去っていく。 そのシマ […]
【新しい彼氏と幸せになってくれよな】 「ユリちゃ…?!」 僕の心臓が、また、止まった。 「ユリちゃん、ロトール辞めたって。 コトちゃんが…。」 「そんなこと、どうでもいいわ。ビールも頼む?」と無愛想なままユリが尋ねる。 僕は何も言葉が出てこず、ただ首を横に振り「ビールはいらない」と応えた。   […]
【声がちがう】 「僕に、愛があった…。僕に、価値があった…。 コトハの言う通りなのかもしれない…。」 僕の体からは、全てのチカラが抜けていた。 「そろそろ準備してロトールに行かなきゃ。」 そう思いながらも、僕の頭は空っぽになっている。放心状態になっている。体もフラフラしている。 僕はノソノソと浴室に入り、コーヒーのついたティーシャツと半ズボンを脱ぎシャワーを浴びた。 しかし、立っているのも辛く、た […]
【おまえの兄ちゃんヨダレこぼしてたな】 「お兄ちゃんは、無意識に、普通に当たり前に、ユリさんを自殺から救っていた。お兄ちゃんは、そういう愛情をユリさんに注いで生きて来たの!」とコトハは、言った。 僕にはよく理解できなかったが、 コトハが僕のために本気で一生懸命話してくれていることだけは伝わってきた。 そして単純に、そのことが嬉しかった。 コトハは一呼吸置いてから、静かに言った。 「そろそろコトちゃ […]